【箱庭オーディオ】第4回 4.4mmRCA変換ケーブルを導入してみた

我4.4mmRCA変換ケーブルを導入せり

昨年導入した「iBasso DX220 Max」。このDAPのいいところは、電源が完全に(物理的に)2系統に分離されていること。内部の基板レベルだけでなく、電源を入力する段階から別れていて、DCはオーディオ用、Type-Cはアプリの実行などシステム駆動用です。充電が少々面倒ではあるものの、音の緻密さは格別です。

この巨艦を箱庭環境で使おうと思い立ちましたが、ひとつ大きな問題が。ヘッドホン端子(3.5mmシングルエンドと4.4mmバランス)以外の出力端子として、DX220 MaxにはS/PDIFとLINE OUTが用意されているのですが、前者はともかく後者は4.4mm端子なのですよ。つまり、S/PDIF入力に対応したDACを用意するか、4.4mm-RCA変換ケーブルを用意するかの二者択一。趣旨からして、DX220 Maxからアナログ出力しないとあまり意味がないので、いきおい後者を選択することになります。

最近では4.4mm端子のリケーブルをよく見かけますが、4.4mm-RCA変換ケーブルという都合のいい製品があるのか…少なくとも国内アクセサリメーカー製では聞いたことがないなあ、などと考えつつAmazonを彷徨ったところ、ありました。しかも複数。ほとんどが中国メーカー製ですね。

しばし迷った末、Youkamoo(ヨーカモー?)の「[ 4.4mm変換RCA ] 4.4mm to RCA(L-R)銀メッキ線ケーブル変換プラグバランスオーディオ ケーブル (4.4mmオス – 2RCAオス) 0.3M 1FT」という製品に決定。日本語レビューは0件と前評判はわからないも同然ですが、3千円以下なのでまあいいかと。試さなければ始まりませんものね!

翌日到着した封筒には静電気防止袋が。それを開けると、端子部分が薄いスチロールシートで包まれたケーブルが現れました。造りは全体的にしっかりしており、4.4mm端子付近は熱収縮チューブで丁寧に処理されています。RCA端子の周囲はカーボンファイバーと思しき素材で雰囲気は上々、安っぽさはありません。

しっかり梱包されていました
RCA端子の周囲はカーボンファイバーらしき素材で覆われています

TOPPING PA3に直結して音を聴いてみると、なかなかクリアな音。DX220 Maxの清冽さが出ています。4.4mm-3.5mm変換プラグを使ったときより若干艶がくわわったような、透明感が出たような。この値段でこれだけの音が出れば、まずまず満足といえるでしょう。

イトーというブランドと合併したら覚えやすくなりそう

問題があるとすれば、ケーブル部分の「硬さ」です。ナイロン素材と思しき編組チューブは硬く、結構激しく自己主張します。突っ張るのです。10cmほど突き出てしまうのです。

この突っ張り、箱庭オーディオではちょっと困るかも。壁に寄せなければなんとかなるとして、他にも自己主張が強いケーブルがある場合、物理的にコンフリクトしかねません。もうチョイ靭やかだったらいいのに…と思いつつ、期待した役割はしっかり果たしてくれたこの変換ケーブル、DX220 Maxとともに頑張ってくれそうです。

結構自己主張します
レビュアー
海上 忍

IT/AVコラムニスト。Linux/macOSなどUNIX系OSやスマートフォンに関する連載・著作多数。テクニカルな記事を手がける一方、エントリ層向けの柔らかいコラムも好み執筆する。近頃アコースティックギターにハマり、その忠実な再生環境を手に入れようと試行錯誤中。2012年よりAV機器アワード「VGP」審査員。

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