振動を吸収・抑制する「インシュレーター」は、オーディオに欠かせない存在。箱庭オーディオも振動に対する考えかたは変わらないはずですから、やはりインシュレーターは必要ですが、問題はそのサイズ。大型のオーディオ機器に使うインシュレーターは大きすぎて、持て余してしまいます。
筆者が利用しているのは、オーディオテクニカの「AT6089CK」。真鍮削り出しのボディに防振素材としてコルクを貼ったもので、φ18mm・高さ11.5mm、P802-Sにもぴったり(やや腰高かも)。8個入で2千円を下回る価格も妥当なラインです。
しかし、実際に利用してみるとひとつ問題が…それは”つるつる”なこと。底面のコルクは問題ないとして、天面に貼られたシールの摩擦係数が低く、上に載せたスピーカーが滑ってしまうのです。ホコリを取ろうとモップで拭いた程度でズレてしまうため、毎日のように位置調整するハメになります。これがどうにも面倒くさいのですよ。
そこで思いついた対策が、天面に何か貼ること。音が変わってしまいそうだからゴムやコルクは避け、硬度はありつつも表面に摩擦係数を高めるための微妙な凹凸がある素材を…これがなかなか見つかりません。
そしてようやくDAISOで見つけたのが「漆喰テープ」。包装フィルム越しに見てみると微妙な凹凸があり、これは使えるかも。漆喰だから適度なザラつきがあるだろうし。100円ということもあり、試しに購入してみました。
結果はビンゴ! 丸く切り抜く作業がやや面倒だったものの、わずかに生じた摩擦だけでスピーカーが動きにくくなりました。音質への影響は感じられず、AT6089CKの性能をスポイルしていません。
ゴムシートが一番手っ取り早い解決策なのかもしれないけれど、(箱庭に)硬質な音を求めている自分としては、金属製インシュレーターは譲れなかったわけで。AT6089CKのつるつる問題、これにて一件落着。