前代未聞の超美音!「Kylin A-HE03」

Kylin A-HE03

【音質傾向・評価】

解像度:4.5 out of 5 stars
滑らかさ:5 out of 5 stars
低音の量感:4.5 out of 5 stars
低域の質感:5 out of 5 stars
総合:5 out of 5 stars
BAドライバーとダイナミックドライバーを組み合わせたハイブリッドタイプ。シルキーで耳触りが良く、温かみのある音調は本機ならではと思えるもの。BAドライバーの醍醐味を味わえる逸品。コストパフォーマンスも良好で、入門者からマニアまで幅広いユーザーにお勧め!

【 詳細レビュー】

デザイン

ハウジングはマグネシウム合金製で質感も良好。外側表面に切削加工の跡のような紋様が見えますが、どのなたも不満の無いレベルだと思います。細部が気になる方はご注意を。
総じて、価格以上の高級感を備えています。

音質

DAP(プレーヤー)として A&Ultima SP1000を組みあわせ、ハイレゾ音源で試聴しました。
数々のイヤホンを試聴してきましたが、本機は音が出た瞬間に「 美音 」と直感するでほどの高音質。ボーカルはシルキーな耳触りが心地よく、長時間のリスニングでも疲れないでしょう。 特に「声」の有機的な表現力は印象的で、高品位録音の女性ジャズボーカルは、聴き飽きることがありません。
搭載しているバランスド・アーマチュア(BA)ドライバーは、高品質で知られる Knowles製 の「TWFK-30017-000」を搭載とのことで、こうした情報の開示も安心材料ですね。
BAドライバーは一般的に低域の量感再生が苦手ですが、本機はφ10mmの振動板を備えたダイナミックドライバーとの組み合わせによるハイブリッドモデル低域もしっかり。量感と質感のバランスがニュートラルで中高域とのマッチングもよく、全体として完全度の高いサウンドです。

装着感

一般的に金属素材のイヤホンは重くなりがちですが、本機は比較的軽量なマグネシウム合金製で、重量感は樹脂製の製品と遜色ありません。
本体およびノズルの形状も適切で、フィット感は良好です。
イヤーチップはシリコンタイプが3サイズ、フォームタイプが2サイズ(長さ違い)が付属していて、どなたにも快適なフィット感が得られると思います。

機能性・ほか

ケーブルは着脱が可能です。ハウジング側の端子はMMCXタイプではないので、一般的に販売されている交換用ケーブル(リケーブル)は利用できませんが、本機の2ピン方式は端子部の接触が安定している点で安心です。ケーブルが断線すれば、2ピンタイプで本機に対応するケーブルを購入すると、末永く使うことができます。

総評

「Whizzer」は 聞き慣れないブランドで、この価格帯の製品を購入するのは勇気が要るかもしれませんが、その分、この価格でこれほどの音質を実現しているのは驚きです。つまり掘り出し物。
まさに、専門家が実際に試して評価する、この「耳達」サイトならではのお勧めアイテムですので、是非チェックしてみてください!

レビュアー

オーディオ・ビジュアル評論家。国内最高権威を誇るAVアワード「VGP」審査員を務める。AV専門メディアやテレビ・新聞などのメディアを通じて、製品の選び方や使いこなしのコツを発信中。

鴻池賢三をフォローする
イヤホン
シェアする
みみたつ